セラミックコーティングについて
セラミックコーティングとは
金属材料や高分子材料の表面に、セラミック成分主体の薄い膜を作ることで、材料を様々な負荷から保護したり、材料に新たな機能性を装備する表面処理技術の1つです。

■セラミックコーティングの保護作用
  下図右の金色の部分がセラミックコーティングに相当します。
  このセラミックコーティングが、摩擦や熱から材料をガードします。
セラミックコーティングの保護作用
表面処理
  1. 表面処理は、物質の表面に何らかの加工処理を行うことで、耐久性や機能性を向上したり、装飾性(美観)を向上することです。
     
  2. 簡単に例えると、木の板を屋外で雨ざらしにしておくと、次第に腐り、ボロボロになっていきますが、木の板の表面に防腐剤やニスを塗っておくと、長期間綺麗な状態で使い続けることができるようになります。 また、肌に日焼け止めを塗るのも、肌を紫外線のストレスから守るためですので、これも技術的に捉えれば、表面処理ということになります。
     
  3. 弊社では、主に工業分野における表面処理をターゲットとしており、セラミックの薄膜で金属材料や高分子材料の性能や耐久性の向上、新たな機能の付与を実現する技術の研究開発を続けています。
     
セラミックとは
  1. 粘土を焼き固めたものという語源を持つ言葉であるように、一般的には陶器や磁器などをイメージしますが、工業分野の表面処理という観点においては、金属や酸素・窒素・炭素などからなる化合物ということになります。
    工業分野のセラミックには、ダイヤモンドのような単元素の結晶構造のものもあれば、アルミナ(Al2O3)、炭化ケイ素(SiC)、窒化チタン(TiC)のような化合物もあります。
     
  2. セラミックは、総じて以下の様な特性を持っています。
    1)常温で固体
    2)硬度が高いが脆い。
    3)耐熱性に優れるが熱衝撃に弱い。
    4)サビや腐食、溶解などの劣化が起こりにくい。
     
  3. 弊社では、チタン、クロム、アルミ、ケイ素などの窒化物や炭化物をコーティング材料として使っています。
     チタン系のセラミック材料は耐摩耗性の向上に有効性が高く、クロム系のセラミック材料は耐腐食性や摺動性の改善に有効性が高い傾向にあります。
    アルミやケイ素の化合物は耐熱性の向上などにも多様されています。
    弊社では、特に、DLC(Diamond Like Carbon)といわれるアモルファスカーボンを主体としたセラミックコーティングの開発と実用化に力を注いでおり、摺動性の向上や耐摩耗性の向上に効果が高いことが評価され、近年需要が急激に伸びてきています。
     
セラミックスコーティングの利用目的
  1. 冒頭にも書きましたが、セラミックスコーティングは、金属や高分子材料の表面をセラミックの薄い膜で覆う技術です。
     
  2. 簡単に言ってしまえば、「中身は成形加工の容易な金属や高分子材料で作り、その表面だけをセラミックの膜で覆うことで、金属や高分子材料の良い所と、セラミックの良い所を併せ持つ製品を作りたい。」という考えがセラミックコーティングの利用目的の本質です。
     
  3. 金属や高分子化合物(プラスチックなど)は、成形が容易で寸法精度も得やすい材料です。 一方、焼き固められたセラミックスは、曲げたり削ったりすることが大変難しい材料であり、焼き固める前に形を整えたとしても、焼き固める過程で大きな寸法変化を生じるため寸法精度を得ることが難しいとされています。
    そこで、金属や高分子化合物などの自由な形に加工しやすい材料を使ってものを作り、その表面をセラミックの膜で覆うことができれば、セラミックの優れた耐久性や機能性などの表面物性を持つ部品が簡単に作れると考えたのです。
     
  4. あるいは、逆の発想をすれば、金属や高分子材料で部品や製品を作っては見たけれど、摩耗が激しかったり、すぐに錆びついたりしてしまうので、なんとかしたい。というような様々なニーズに対し、セラミックの膜でコートすることで解決する。というアプローチもあります。
     
セラミックコーティングの種類
セラミックコーティングの種類
上の表は、主要なセラミックコーティングの分類例です。
まず、窒化物、酸化物、炭化物、および炭素(アモルファスカーボン)に分けています。
黄色い部分については、弊社でも開発・実用化しているコーティングになります。
それぞれに特徴がありますので、弊社ホームページの「セラミックコーティング受託加工サービス」のコーナーにある情報をご参照の上、お問い合わせください。