豊富なバリエーションと成膜技術がジニアスコートのDLCの特長
ジニアスコートHA
概 要
  1. ダイヤモンドに次ぐHv3000以上の硬度を誇る超硬質膜。
  2. テトラヘドラルアモルファスカーボン(ta-C)構造のDLCコーティング。
  3. 水素を含まず、sp3比が高いため、よりダイヤモンドに近い特性を持つ。
  4. アークイオンプレーティングPVDプロセスでコーティング。
  5. DLCコーティングの中では、比較的熱酸化開始温度が高く、発熱環境の 厳しい用途でも利用可能。
グレードラインナップ
  1. ジニアスコートHA
    水素フリーDLCのスタンダードグレード。 圧倒的な高硬度が特徴。
HAの膜構造図
基本物性
ジニアスコートHA

DLCta-C

干渉色

3000Hv

0.5~1μm

アークIP
PVD

150~
200℃

500℃


※ナノインデンタ60~70GPaに相当
基本特性
ジニアスコートHA

Excellent

Excellent
(LAP後)

Average

Excellent

Excellent

Excellent

Average

Excellent
※密着力については一般的なDLCの認識を水準として判定
代表的な用途と目的
金型
写真
●耐腐食性向●耐摩耗性向上
●アルミ溶損防止
機械部品
写真
●摺動性向上 ●耐摩耗性向上
●耐焼付性向上
特 徴
  1. 圧倒的な硬度
    HAのビッカース硬度はHv3000~3500。 ダイアモンドに次ぐ硬度であり、コーティング面の耐摩耗性を飛躍的に向上します。


  2. 自動車メーカーが認めた密着力
    ジニアスコートHAの密着力をロックウェルCスケール圧痕試験で検証ジニアスコートHAは、基材との密着力に優れる信頼性の高いコーティングです。
    ジニアスコートHAの密着力を高めるために、プロセスや成膜条件を研究し、十分な密着力を持たせることに成功しました。
    現在、ジニアスコートHAは、自動車のエンジン周辺部品にも使われています。 自動車メーカーの厳しいテストに合格し採用された実績が、ジニアスコートHAの信頼性の高さの証と言えます。
  3. 摺動性に富み、耐摩耗性に優れたコーティング
    ダイヤモンドは、最も低摩擦特性(摺動性)に優れる物質と考えられていますが、ジニアスコートHAは、それに次ぐ摺動性を有しています。
    無潤滑環境下でも他のDLCと同様に優れた低摩擦特性を持っていますが、特に潤滑環境下でその性能をさらに伸ばし、ダイヤモンドに迫るほどの数値を叩きだしています。
  4. 軟質金属の凝着を防止
    DLCは化学的安定性の高いコーティングであり、特にHを含まないta-C型のジニアスコートHAでは、軟質金属との凝着(溶着)防止に対する優れた性能を持っています。
    アルミ、銅、銅合金(真鍮、洋白、リン青銅等)、亜鉛メッキ、すずめっき、銀、金などの材料あるいはこれらの材料がメッキされた部材を加工する切削工具や金型、またそれらの材料でできた部品との摺動が求められる部品等にジニアスコートHAをコーティングすると、耐摩耗性を向上するとともに、溶着を防止できるようになります。
  5. 耐熱性の高いDLC
    ジニアスコートHAは、水素を含有しないため、耐熱性が高くなっています。 水素含有DLCの耐熱性が350℃程度であるのに対して、ジニアスコートHAは500℃になっています。
  6. 導電性(電気抵抗)の調整
    HAは、成膜パラメーターの調整により、電気抵抗を調整できる場合があります。
  7. 表面平滑性の調整
    コーティング後のラップ処理により粗大粒子を除去し、膜の表面平滑性を改善することができます。
  8. 耐腐食性、耐凝着性に優れたコーティング
    DLCは、そもそも化学的に大変安定した化合物ですので、腐食性ガスへの耐久性を高めることが可能になります。
関連技術情報
  1. 密着化技術
  2. 超薄膜化技術