豊富なバリエーションと成膜技術がジニアスコートのDLCの特長
ジニアスコートH/ジニアスコートHR
構 造
  1. ジニアスコートH
    水素を含有したアモルファス構造のDLC層(a-C:H)に、 基材との結合力を向上するためのTiやSiを用いた 中間層を組み合わせた積層構造。
  2. ジニアスコートHR
    表層は水素を含有したアモルファス構造のDLC層にSiをドープし、 膜硬度の向上等に役立てている。
    中間層は、a-SiCや他の窒化物層等で階層化し、 基材からDLCまでの結合力や内部応力などのファクターが 最適な構造になるように設計。
H/HRの膜構造図
顕微鏡写真
  • ジニアスコートHの走査顕微鏡写真
    コーティング断面を走査顕微鏡(SEM)で撮影した写真です。
    基板との界面の密着性の高さと、DLC表面が非常に平滑なことが確認できます。
 
標準試験データ(特性比較データ)
  • ジニアスコートHによる摩擦係数低減効果
    Al-Si、SUS、Si3N4のに対してDLCをコーティングした場合に摩擦係数が低下することをピン-オン-ディスク試験により検証しました。
    それぞれ、未コートの摩擦係数に対して、DLCコーティングした場合、50~80%も摩擦係数を低下できることが確認できました。
    ジニアスコートHの摩擦係数低減効果のグラフ【試験条件】 
      相手材:SUJ2
      荷重:10N(Al-Siのみ2N)
      摺動速度:104mm/秒
      摺動回数:10,000回
  • ジニアスコートHの耐摩耗性改善効果
    Al-Si、SUS、Si3N4のに対してDLCをコーティングした場合に耐摩耗性が向上することをピン-オン-ディスク試験による摩耗深さの比較で検証しました。
    ジニアスコートHの膜硬度は800~1200Hvですが、摩擦係数の低減効果も相まって、優れた耐摩耗性改善効果を得られることが確認できました。
    【試験条件】 
      相手材:SUJ2
      荷重:10N(Al-Siのみ2N)
      摺動速度:104mm/秒
      摺動回数:10,000回
  • ジニアスコートHの相手攻撃性低減効果
    Al-Si、SUS、Si3N4のに対してDLCをコーティングした場合に相手攻撃性が低下することをピン-オン-ディスク試験による相手材摩耗深さの比較で検証しました。
    いずれの場合も相手材(SUJ2)の摩耗量が減少していることが確認できます。
    DLCは、基材の摩耗を防ぐだけでなく、相手材の摩耗も軽減できる環境に優しいコーティング技術と言えます。
    【試験条件】 
      相手材:SUJ2
      荷重:10N(Al-Siのみ2N)
      摺動速度:104mm/秒
      摺動回数:10,000回
  • DLCによる赤外線透過率改善効果
    ゲルマニウム(Ge)やシリコン(Si)を主原料とする赤外レンズにDLCコーティングを行うと、表面反射を抑制し、赤外線透過率を向上することができます。
    右のグラフは、Si赤外レンズにジニアスコートHの赤外線透過率改善効果を比較したものです。
    未処理のSi赤外レンズの有効波長での透過率が50%程度であるのに対し、DLCコーティングを行ったSi赤外レンズでは、最大90%まで透過することが確認できました。
    また、DLCは、ガラス表面のキズを防ぐ効果があるため、砂塵等の影響を受けやい屋外での用途(監視装置、車載センサーなど)や、接触によるキズが発生しやすい用途(バーコードリーダー、可動部など)で活用できる技術です。
     
  • 高負荷圧痕剥離試験によるジニアスコートHRの密着力の比較
    ジニアスコートHRは、基材との密着力を強化した高信頼性DLCコーティングです。
    右の図は、DLCコーティングの表面に非常に硬い材料でできた突起を押し当てて生じさせた窪みを上から撮影した画像です。
    従来のDLC(図左)の場合、窪みの周囲のDLCが剥がれてしまっていますが、ジニアスコートHRの場合は、膜の状態をしっかりと維持していることが確認できました。
    
相性データ
基材 炭素鋼 合金工具鋼 ハイス ハイテン SUS 軸受鋼 超硬合金
H, HR
※成膜温度に耐えられる材料であることが前提となります。

相手材 炭素鋼 工具鋼 ハイテン SUS 鋳鉄 アルミ合金 プラスチック
H, HR
除膜、再コーティングについて
可能