豊富なバリエーションと成膜技術がジニアスコートのDLCの特長
ジニアスコートF
構 造
  1. ジニアスコートF
    水素を含有したアモルファス構造のDLC層(a-C:H)。
Fの膜構造図
顕微鏡写真
  • ジニアスコートFの表面拡大写真
    左は膜厚が0.01μm、右は膜厚が1.0μmになっています。
    ジニアスコートFは、ゴムや樹脂の表面に、小さなタイルを敷き詰めたような構造で堆積して基材の表面を覆います。
    下の写真では、クラックのように見える部分があるために、柔軟な基材の変形に追従し、膜が剥がれ落ちることなく、機能を発揮します。
標準試験データ(特性比較データ)
  • 摩擦係数低減効果の検証
    各種ゴムや樹脂にジニアスコートFによるDLCコーティングを行った場合の摩擦係数低減効果を評価しました。
    EPDMやウレタンゴム、シリコンゴムなどのゴムの種類に関わらず、一様に摩擦係数を低下させることができることが確認できました。
    この効果により、ゴムの柔軟性を活かしつつ、摺動性に優れた部品を開発することも可能になります。
  • 耐摩耗性改善効果の検証
    ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、テフロン®)にジニアスコートFによるDLCコーティングを行った場合の耐摩耗性改善効果を検証しました。
    下の表の通り、未処理の状態に比べて摩耗量が格段に少なくなっていることが確認できました。
    これは、摩耗試験の間、DLCコーティングが削り落とされたり、剥離脱落することなくPTFEの表面を保護していたとも言える結果です。
相性データ(コーティング可能なゴム・樹脂一覧)
ここでは、各種合成ゴム材料へのジニアスコートFの適用可否と注意点を紹介します。
添加剤等の配合により条件が替わりますので、試験製膜をおすすめします。
名称 表記 コート可否 問題点
シリコンゴム SiR 離型剤
エチレン・プロピレンゴム EPDM 離型剤・オイル
EPT 離型剤・オイル
ニトリルゴム NBR × 離型剤・オイル
水素化ニトリルゴム H-NBR × オイル
フッ素ゴム FKM ◎◎  
クロロブレンゴム CR  
プチルゴム IIR 離型剤・オイル
ウレタンゴム U  
イソプレンゴム IR  

以下の表は、各種樹脂材料へのジニアスコートFの適用可否の一覧です。
添加剤等の配合により条件が替わりますので、試験製膜をおすすめします。
名称 表記 商品名 コート可否
アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン ABS  
4フッ化エチレン PTFE テフロン
アクリル PMMA   ×
エポキシ樹脂(ガラス線維充填) EP  
ポリアミド PA ナイロン
ポリアセタール POM   ×
フェニール・ホルムアルデヒド樹脂 PF  
ポリカーポネート PC ユーピロン ×
ポリプロピレン PP  
ポリ塩化ビニルデン PVdC クレラップ
ポリイミド PI  
ポリウレタン PUR  
ポリフェニレンサルフィイド PPS  
ポリエーテルエーテルケトン樹脂 PEEK